葉っぱ天国で規制された男の独り言

892葉っぱ天国で規制された男
2018-11-05 23:52:03
ID:3PpK3K/Y

「あはんっ、柔らかいベッド♪ さすが喧嘩板利用者ねぇ、寝室も豪華だわ♪」
部屋の外から轟音が聞こえる、窓を見ると警察のヘリコプターが空を飛び、玄関先でドローン達が襲われている。
「う~ん気持ちいわぁ、このままぐっすり眠りたいぐらい♪」
そのような状況の中、寝室のベットの上でゆっくりとくつろいでいる一人の女性。
「あぁ極楽ねぇ……あら、こんな所に美味しそうな発泡酒があるじゃない、全くちょっと喧嘩板利用者さん贅沢しすぎじゃない?」
何が起こったのかわからなかった、葉っぱ天国管理人は何年か前に勇者が倒したはず。
葉っぱ天国管理人以外で、これだけの警察を統制できる者なんて想像できない、この女性は何者なんだ。
「これなら私のほうがよっぽど質素な生活してるじゃない……んっ……あはっ、とっても美味しわしわ婆ちゃん」
まさかこの妖艶な女性が、葉っぱ天国管理人なんだろうか。


「全く滅ぼすのが勿体無いぐらいだわ……うふふっ……どうしたの、そんなに見とれちゃって」
ベッドの上で、うつ伏せになりながらこちらに目をやる女性。
「そんなにセクシーかしら、私のお尻? 別にいいわよ、遠慮しないでもっとじっくり見ても」
下半身をピッタリと覆う赤い衣服、そこに包まれている柔らかそうな肉体に、どうしても目が奪われてしまう。
こんな事をしている場合じゃないのに、板のために、なにか手を打たないといけないのに。
「やん、そんな怯えなくていいわよ。なぁに? 死んだと思った葉っぱ天国管理人が突然攻めてきてびっくりしちゃった?」
あっさりと女性は自らの正体、そして葉っぱ天国管理人が復活した事を告げる。
そのせいか、自分がこれからどうなるのか、板がどうなってしまうのか、瞬時に理解する事ができた。


「足がガタガタ震えてるわよ……んふっ……はぁ、ねぇこの発泡酒、他にも何缶か持ち帰っていいかしら?」
自分が命を落とすだけならまだいい、でも板が、それもここだけじゃなく、ネット中が再び葉っぱ天国管理人の脅威に晒されてしまう。
「いいでしょ、どうせこの板も今日で滅んじゃうんですもの。ほら、外でローター音が聞こえるでしょ、可愛い私の下僕たちが戦ってるの」
外から聞こえるローター音が、だんだんと大きくなってきた。
徐々に人間の声が少なくなり、ヘリコプターのローター音が増えてくる。
「あははっ、間抜けに口開けちゃって……喧嘩版利用者の威厳が台無しよ」
必死に、何をするべきか頭を回すが、答えが出ない。
これから自分が殺されるのに、何を考えられるだろうか、それに意味があるのだろうか。
「あぁん……少し酔っちゃった……どう? どうせなら死ぬ前に、私と楽しい時間を過ごさない?」
多分意味なんて無い、もうどうにもならない。

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