「何か安いものは無いか。」
俺はそう店主に言う。店主は黙ってトリカブトを薄いスープで混ぜたものを渡してくれた。
「安そうには見えないな、金をぼったくる気か。」
店主は答える。
「特選隊なら金持ってるんだろ、少しくらいの高値は目を瞑るんじゃねぇのか。」
返ってきたその質問は、俺が若くしてこの職に就いてから何度も質問された言葉だ。
皆は勘違いをしているようだが、特選隊は稼いで裕福な生活を出来る職じゃない。むしろ貧相だ。一般人の理想に近い特選隊など、俺は今までに見たことは無い。(スゲー宣伝w)
「特選隊が金持ちなんて、あんたらの勝手な想像だ。」
そう返す。店主は嫌な顔をした。
一時の沈黙。それを破る者が後ろからひょいと表れる
「それじゃあその薄いスープ、買いマース。」