ある問題の計算複雑性は、その問題を解くアルゴリズムに必要な漸近的な時間とリソースを示す尺度です。多項式時間、すなわちある非負の整数 k に対して O(n^k) 時間で解くことができる問題は扱いやすいと分類され、非多項式時間、例えばある定数 c > 1 に対して O(n^k * log n) または O(c^n) を要する問題は扱いにくいとみなされます。
NPクラスに属する問題、すなわち、非決定論的アルゴリズムが多項式時間で解を検証できる問題は、特に興味深いもので、NP困難な問題に対する多項式時間アルゴリズムは、P = NPを意味し、計算複雑性と暗号の分野に重要な影響を与えることになります。
アルゴリズムの最悪の場合の時間複雑性はその実用性を決定する重要な要素ですが、平均値の解析やヒューリスティックの実装もアルゴリズムの効率に関与する可能性があることに注意すべきです。さらに、アルゴリズムの時間複雑性は、空間複雑性、すなわちアルゴリズムが必要とするメモリ量も懸念されるため、唯一の関連指標ではないかもしれません。