葉っぱ天国で規制された男の独り言

214名無しさん
2018-09-05 18:01:15
ID:PI.RVFT.

ネピへ
この手紙を読んでいるということは私はもうこの世界線にはいないということだろう。世界線といってもよくわからないかな。そう難しいことじゃない。この世からいなくなるわけではないが、君が今世界中のどこを探しても僕はいないということだ。ただ、別の似た世界のどこかにいるということだよ。
最近ずっと暑かったけれど、とうとう日本にも秋の涼しさが訪れるようだね。熱中症なんかにはなっていないかな。体にはよく気をつけるんだよ。
僕は最近、新しいことを始めようと思っているんだ。なんだと思う?あ、水泳じゃないよ。あれはもうこりごりだ。正解はね、日記をつけることなんだ。つまらないかい?そうでもないさ。日記をつけることはとても良いことなんだよ。日々、自分がどんどんと忘れていってしまう細かいことを書き起こして、残しておけるのだからね。あとから見直して、いろいろと考えることができる。ただ、後悔することではないよ。自分のしたこと、考えたこと、他人のしたこと、他人から聞いたこと、些末な出来事から重大事件まで思い出せることを書いておくんだ。あとから恥ずかしいと思うようなことも含めるよ。まるごとだ。
今日の日記から、少しだけ見せてあげるよ。
2018/09/05 水曜日
今日は涼しい日だった。といっても今、クーラーをつけてこれを書いているんだけど。どうも、僕は、少しでも暑かったり湿っぽかったりするとクーラーをつける癖がついてしまっているようだ。改善しよう。それから、本を読んでいるんだ。住野よるの『父と追憶の誰かに』という本だ。本というよりも冊子かな。表紙の右側の子が男子なのか女子なのかで悩んでいたんだが、読んで謎が解けたよ。短かったが、なかなかに楽しめた。僕は日常物が好きなのかもしれない。特別対談の途中で飽きてしまって、最後まで読めていないのだけど。
原作の評価は賛否両論だった。好き好きということかな。文学を好む?人からの評価が芳しくないようだった。
映画はエンターテイメントとして良かったよ。感情移入というものがどうも下手で、入りこめている人(いるなら)からすれば楽しめていないのかもしれないが。人間の感情というものはよくわからない。感情移入というのも、その気になっているだけで、存在しないのかもしれない。自分の考えや知識に自信がないからかな。「かもしれない」がやたらと多いね。まあ、仕方あるまい。僕らしい。

あんまり長くなると読むのに疲れてしまうだろうから、このくらいにしておこう。また、別のところに手紙を残しておくよ。

僕より



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