【地獄人物】(じごくじんぶつ)
……みづきによって提唱された作業仮説的な概念。ある領域を一気に殺伐としたものに変えてしまう人物を指す。無意識的(ナチュラル)な例としては、文芸批評における渡部直己、哲学における大橋良介、社会学における大澤真幸、漫画における島袋光年など。殺伐師はむしろ意図的に地獄人物となり、速やかな対象領域の殺伐化を目指す。そのプロセスはいまだ個人の「技芸」の段階に留まっており、明文化された知識として共有されるには至っていない。荒し師の井筒裕太、ハルジオンなどは意識的な「地獄化」を得意とする典型的な地獄人物(コーディネーター)である。