学生あるある

103なずな◆mHqJ7otKZM
2016-11-21 00:16:59
ID:BV8sT2xU

給食当番の日、四時間目に技術。
我輩の教室は三階南端に位置し、技術室は一階の北端。
今回の技術は木材加工を含んだものであり、ジャージの脱衣と入念な手洗いを要求される。
………白熱した戦いであった。

開戦の鐘がなった瞬間に、我輩と班員は一斉にジャージを脱ぐ。
脱皮するかのように素早く、上下のジャージを脱ぎ戦いに必須の鎧を来たら技術室を飛び出した。
向かい撃つは生徒指導の鬼教師。
我輩は回り道をし彼女の刃を華麗に舞い避け、三階へと向かう。
我輩を追う仲間達の為、我輩は負担の大きい階段右を全力疾走。
そんな我輩を見た仲間達は闘志を燃やし、より早く、風のように三階へと向かうのだった。
教室の扉をあけるは逞しい肉体を持つ班長。
彼の号令を合図に我輩等はジャージ袋を教室内へと投げ入れ、直ぐ様水道へと向かった。
花を摘みに行く暇も、行こうと言う気持ちも、我ら給食当番にはなかった。
脳裏に掠めるは温食のキノコスープ。
あの液体は難敵。あやつに破れた仲間は数えきれない。
彼らの敵をとる為、我らは石鹸を手に取るとその刹那、洗濯機の如く疾風の速さで手を清め鎧の裾から取り出した布で清め水を払う。
そこで、班長が脇目も割らず階段元へと走り出した!!
……まさか!! と、誰もが口にした。
そう、班長は技術室に筆箱を置き忘れたたのである。
なんたる失態。
だが我らは構わず教室を目指した。
教室内には我らの帰りを待つ同志たちの姿と、既にセッティングされた給食台の姿があった。
早くも脱落した班長の願いの為。
腹を空かせて待つ同志たちに給食を届ける為。
ついに我輩は剣を握りしめ武将の首を撃ち取った!!

キノコスープはおいしくいただきましたとさ、めでたしめでたし。

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