公園の鳩の会仮拠点

94戦艦三笠@幹部◆3YY0wXTAKw
2016-11-25 19:00:46
ID:E4zPJjb.

戦友
作詞 真下飛泉 作曲 三善和氣
1
此処は御国を何百里 離れて遠き満州の 赤い夕日に照らされて友は野末の石の下
2
思えば悲し昨日まで真先駆けて突進し敵を散々懲らしたる 勇姿は此処に眠れるか
3
嗚呼戦いの最中に隣に居った此の友の俄にはたと倒れしを我は思わず駆け寄って
4
軍律厳しい中なれど此れが見捨てておかりょうか「しっかりせよと抱き起こし」仮包帯も弾の中
5
折から起こる吶喊(とっかん)に友はようよう顔あげて「御国の為だ構わずに遅れてくれな」と目に泪(なみだ)
6
後に心は残れども残しちゃならぬ此の体「そいじゃ行くよ」と別れたが
永の別れとなったのか
7
戦いすんで日は暮れて探しに戻る心ではどうぞ生きて居てくれと
物等言えと願うたに
8
虚しく冷えて魂は国へ帰ったポケットの時計ばかりがコチコチと鳴ってゐるのも情けなや
9
思えば去年船出して御国が見えずなった時 玄海灘に手を握り名を名乗ったが初めにて
10
其れから後は(のちは)一本の煙草も二人分けて飲み着いた手紙を見せおうて
身の上話繰返し
11
肩を抱いては口癖にどうせ命は無いものよ死んだら骨を(こつを)頼むぞと
言い交わしたる二人仲
12
思いもよらず我独り不思議に命永らえて赤い夕日の満州に戦友の塚穴掘ろをとは
13
隈無く(くまなく)晴れた月今宵 心しみじみ筆とって戦友の最期を細々と親御へ送る此の手紙
14
筆の運びは拙いが庵灯(あんど)の陰で親達の読まるる心思い遣り おもはず落とす一雫(しずく)

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