その原因は...
では、その原因はいったい何なのだろうか。研究プロジェクトでは、当初、乱暴な言葉を発することで交感神経系が刺激され、いわゆる"火事場の馬鹿力"が出て、痛みに耐えやすくなったり、力が強くなったりするのではないかと考えていた。
しかし、サイクリングテストと握力テストのいずれにおいても、乱暴な言葉を発した際、被験者の心拍数に変化はなかったことから、交感神経系が刺激を受けているとは考えにくいという。また、乱暴な言葉を口にすることで不快感や苦痛から気を紛らわせる効果があるのではないかという見方などもあるが、現時点では憶測の域を出ず、今後、さらなる研究が待たれる。
このように、乱暴な言葉遣いと私たちの力や耐性との因果関係について、いまだ十分に解明されているとはいえないが、ここぞというとき、小さな声で乱暴な言葉をつぶやいてみると、思わぬパワーが発揮できるかもしれない。
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