「私を、殺せ」
奴は、闇色の眼で俺を見据えながらそう言った。
どこか、哀しげな眼だった。
「···貴様、何者かによって無理矢理」
「余計な詮索は己の命を縮めるだけだ」
奴が俺の声を遮るように、金色の杖を地に叩きつけながら言う。
「お前は、ただ私と戦えばいい。それだけだ」
そう言うなり、奴は俺へ向けて闇色の光を放った。
少し反応が遅れ、肩の辺りに食らってしまった。
「ぐあっ!!」
衝撃の勢いで身体が後ろへ持っていかれる。
何とか踏みとどまり、転倒は防いだ。
「さあ、ゲームスタートだ」
奴が冷たい笑みを浮かべた。