「なっ···何故!!何故ここが分かった!!」
「こちらには魔界王子オリヴィエ君がいるんだ。お前が逃げた場所くらいすぐわかる」
「ぐ···まぁ良い···ここで貴様らまとめて殺してあげるわ!!」
「やめておけ、メデューサ」
オリヴィエが低い声で告げる。
「何を言う!ここで貴様らまとめて」
「今のお前の状態では、俺たちには勝てない」
「なっ···!?」
「死にたくなければ、大人しく手を退け」
「ぐ···生意気な···!!いいわ···私の真の姿を見せてあげる····!!」
メデューサの身体が禍々しい黒い光に包まれ始める。
「グオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
奴の身体がみるみる内に巨大化していく。大きな翼のようなものも見えてきた。
「グアアアアアアアアアアア!!!」
メデューサが、巨大で、醜悪な、いかにも悪魔というような姿に変わった。
これが本来の奴の姿のようだ。
「おい、マズイんじゃねえのか」
「大丈夫だ。姿は変わったが能力はあの弱体化したメデューサのまま。
校舎との一体化もここまで来れば意味をなくしている。
お前は全身全霊で奴に拳をぶつければいい」
「そうだな。すぐにけりをつけてやるよ」
拳を突き上げ、大きな声で叫んだ。
「オリヴィエ・ド・ニナータ!!契約に従え!!」