インパール作戦は大本営はもちろん南方軍の陸軍参謀ですら反対していたのに人情に流されて現地司令官が推進した無謀でかつずさんな作戦であったことは明白である

インドのために日本人が数万人も犠牲になったことが評価できると簡単には言えない
確かに一部の陸軍兵士の中にはインド独立を本気で考えていたものがいたが、あくまでもインパール作戦の本来の目的はインド内にいた英軍から国民党軍へと流れていた補給路の断絶でありインドの解放などは二の次であった
インド人からしたら対英独立戦争を共に戦った日本人は恩人かもしれないが、帝国からすれば本来の目的は達成されなかったばかりか、ただでさえ貴重な資源を大量に消費し、人員的にも莫大な犠牲を払ったことは看過できない点であると思う

この作戦で重要なのは大本営や陸軍上層は皆作戦に反対であったのに実行されてしまったことだ
1944年の時点で既に帝国陸軍は組織としてのガバナンスが滅茶苦茶だったのである