「常識陣」

619寝るとダウン
2023-11-14 15:45:54
ID:T5RZQAKE

「ネットでは紙媒体と違って、読み手と書き手がほぼ同時にコミュニケーションを取ることができる。ネットのこの性質は物語創作に、独立創作からコミュニケーション創作へと変化する条件を提供した。ネット小説は「チャットの中で生み出された文学」と言われている。作者はある段落を入力してまもなく、それに対してのコメントを読むことができる。サイトの中で、読者は気に入った文章の作者を誘って(あるいは作者は読者を誘って)コミュニティを作り、チャットしながら次の展開を決めていく。読者があまり参加しない文章づくりは、途中で作者に放棄されることが多い。文章の質と関係なく、コミュニケーションがうまく取れない文章は淘汰される。コミュニケーション創作はネット小説の創作動機と深く繋がっている。100人余りの作者を対象とするアンケートでは、ネット小説の創作動機は「気の合う友達を得たい」(32.04%)、「自分の文才を見せたい」(21.36%)である。つまり、ネット小説は芸術のためでもなく、商売のためでもなく、自分と同じ考えを持つ仲間を探す、あるいは自分を認めてもらうという「自己認定」のために作られる物語である。コミュニケーションの中で生まれた「自己認定」のための物語は、同じ場所で(ほぼ同時に)語り合い、確認しあう点から見れば、むしろ口承文芸と一致している。」
 
 
→つまり、中国のネット小説は、チャットや掲示板のようなところで読者と相談しながら創作される小説だということです。それはさながら、昔の「口承文芸」のように、人々の会話の中で創作発展してきたのです。今では本で読める『平家物語』ですが、元々は口承文学でした。

「平家物語は、中世から近世にかけて、琵琶法師と呼ばれる盲僧たちによって、全国津々浦々に語り歩かれた。この国の口承文芸の中でも、とりわけて大きな流れをなしてきたものであり、能をはじめほかの文芸に及ぼした影響も計り知れないものがあった。また、口承の文芸というにとどまらず、読み物の形でも広く受容された。いわば、この国の民族的叙事詩ともいうべきものなのである。」(https://japanese.hix05.com/Narrative/heike/heike01.html)

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