アミガなる者が何故私の前に現れたのかは知らない。
アミガは確かに存在する。
神は常に『有』と『無』の狭間にあるが、アミガは常に絶対的な『有』の中に存在する。
それは既存の概念を壊すものだった。
燃え盛る火の中に紙を投げ入れると、紙は膨張した。
何色とも言えない石のようなものに触れると、切ったばかりの爪が瞬きすらしないうちに、切る前の二倍ほだの長さまで伸びた。
恐怖を感じることはなかった。
既存の常識を破壊され、むしろ、心地よかった。
アミガはそれらの経験を私に与えた。また、私はそれを喜ばしく思った。