なぁりおう聞いてくれ。
俺はそこまでお前を追い詰めるかなんかなかったんだ。
これは本当だ。嘘じゃない。
なのにお前は...自分の名前を捨ててまで足掻こうとしている。
その行動は間違いなんだ。
思い出してくれ。あの頃のことを。
俺とお前。あたり一面に広がるのは広大な原っぱ。
その片隅にポツンと作られたブランコ。
そこで俺とお前は友情を深めあったよな。
ある時はヤギを連れて。
ある時は足の不自由なお前を助けるために。
覚えてるかりおう。あの時の言葉。
「りおう....りおうが立った!!」
あの時の俺は咄嗟にそんな言葉が出てしまったよ。
心の底から嬉しかったんだ。
足を怪我し病みにふけっているお前を見てると心が痛んだ。
だからあの時思ったよ。
俺はこいつを立たせてあげよう。
そして色んなところに一緒に行こうと。
お前はもう自分で歩ける筈なんだ。
立てる筈なんだ。
挑むことを諦めないでくれ。
そして2人でさ。肩を組んで歌おうぜ。
ヨーロレイヒ♪ってな。