私がよく例に出すのは西ローマ帝国の滅亡。
中国で秦のあとをついで統一した漢の劉邦だけど、同じころ匈奴に冒頓単于が現れて、劉邦をめちゃくちゃ悩まして屈辱的な和議を結ばせたりしたわけ。だから漢は「いつか匈奴に仕返ししてやる」と思ってて、漢が一番強かった武帝のころにそれを実行して匈奴を攻める。負けた匈奴は漢の手の届かない西のほうに逃げる。
ヨーロッパから見ると匈奴が急に東から移動してきて、これがフン族と呼ばれた。フン族がやってきたからそこにいたゲルマン民族が押し出されて、ゲルマン民族も仕方なく西に移動した。そこにあったのが西ローマ帝国で、ゲルマン民族がこれを滅ぼした。「フン族」の「フン」という言葉は、今の「ハンガリー」の「ハン」になって残ってる。
だから「武帝が匈奴をやっつけたから西ローマ帝国が滅んだ」というつながり。これなんか世界史の広さを代表する例だと思う。
※匈奴=フン族は確定じゃないけどそうだと言われてる