「常識陣」

609寝るとダウン
2023-11-14 02:52:51
ID:T5RZQAKE

「ネット小説の流れを大衆文学との関係から見ると、三つの時期に分けることができる。第一期は1991年から1999年までである。初期のネット小説は「真のネット小説ではなく、せいぜい広い意味でのネット小説である。この時期、ネットはただ宣伝の役割を果たすだけである。それは伝統メディアに付属し、エリート主義の立場を取っている」。この時期の作者はホワイトカラー、留学生、作家などの限られた人々である。創作はネットという場に移されたが、都市生活、学校生活といった題材は当時の大衆文学に人気の高かった題材と同じであり、作者は一人で創作を行う。この時期のネット小説はまだ大衆文学の支流である。」

「第二期は2000年から2004年までであり、ネット小説と大衆文学の分離期である。文学サイトの商業化と、ネットの急速な普及を背景に、限られた一部ではなく、様々な職業や学歴の人々が創作に参加するようになり、特に女性作者が増えてきた。コミュニケーション型創作(コミュニティ)はまだ普及していないが、クリック数を狙うために、作者たちはコメントをより重視するようになった。ネットは創作の展示場ではなくなり、創作を議論する場に変化した。作者たちは若者の読者を意識して、青春、恋愛、学校生活など、若者の好む題材に特化するようになり、更に古典小説のアレンジなどの新たな形式を作り出した。文体に関しては、若者は小説に動画や音楽をつけることで、マルチメディア小説を作り出した。ネットは小説の宣伝道具ではなくなり、物語の内部まで浸透し、結果としてネット小説を大衆文学から分離させた。しかし、生まれたばかりのネット小説のこうした異質性に気づき、「伝統的な文学界はネット小説を不快に思い、軽蔑していた」(李玉萍、『網絡穿越小説概論』南開大学出版社、2011年)。」

「「玄幻小説年」と呼ばれる2005年から今日までがネット小説の第三期である。この時期には、膨大な量の物語生産、創作過程においては盛んなコミュニケーション型創作、創作主体においては女性作家の大量進出と大衆化、題材においてはオリジナルなジャンルの出現、産業化においてはメディアミックスなどの現象が見られ、「真のネット小説」の大量生産期である。文学界もネット小説を拒否する姿勢を変え、これを独立した文学形態と認めるようになった。発端が大衆文学にあるにせよ、玄幻小説、盗墓小説、穿越小説はネット内でジャンル化され、ネット小説の最初のオリジナルなジャンルになった。男女バージョンで多少の差があるが、各サイトの小説ランキング上位はほぼこの三つのジャンルで占められている。」

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