日本昔話を全力でBad Endにするスレ

4なずな◆CfaefuuTtY
2016-12-10 22:56:36
ID:30eXjuEI

ある丘の上で、お爺さんはおむすびを食べるために座りこんでいました。

「美味しい美味しいおむすびや、ようやく食べることができるのぉ」

しかし、お爺さんの老弱な握力の無い手で捕まれたおむすびは、ころりころりと丘の上を転がり落ちていってしまいました。

「おむすびや、待っておくれー」

お爺さんはおむすびをおいかけています。
せっせせっせと走り、よくやく追い付いたおむすびに手を伸ばすと……


「あ」

底の見えない、お爺さんの身長ぐらいの穴がありました。

視界を闇に遮られたお爺さんを襲ったのは言い様の無い浮遊感。
お爺さんは気がつきました。
自分は今、落ちていているのだと。

ころりんころりん。
その時お爺さんの耳に届いたのは、おむすびが転がる音でした。

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