中国は「勝利を収めるための世論、心理作戦、法的影響力の利用」と定義しているとNATOは分析している。
元陸上自衛隊の上田篤盛は「認知とは『何かを認識・理解する心の働き』であり、認知戦の本質は相手の心に影響を与え、支配すること」とした上で、この点において心理戦・心戦との違いはないとしている。しかし、情報通信技術が発達した環境の中で誕生した新たな戦いでもあり、「古くて新しい戦い」「心理戦および情報戦の進化版」であると評している。
ITジャーナリストの三上洋は「インターネットを使った『情報戦』というだけではなく、より深く人間の心理に影響を与える」「SNSやネット動画を使うことで、素早くかつ強い影響力で敵国の世論、文化的状況、経済的状況をコントロールしようという戦い」と定義し、情報戦との違いを位置づけている。