「喧嘩用語の基礎知識」編集部

58名無しさん
2022-01-20 18:28:35
ID:FFruEb7Y

「頭ない脳ミソ」

現代フランスの劇作家 A.アルトーが作った言葉で,G.ドゥルーズと F.ガタリがアンチ・オイディプスの中で再び取り上げ,一般に広まった「器官なき身体」を踏まえた概念。

アルトーは,「身体は身体。器官はいらない。身体はけっして有機体ではない。有機体どもは身体の敵。人のすることは,どんな器官とも協力なしに全くひとりでに起こる」と言っているが,ドゥルーズらは,それを受けて個々の器官を統一する高次元の有機体,全体を支配する組織体を否定している。一般に,部分を一定の役割に閉じ込めてしまうような統一体が存在するという前提を捨てて,それぞれの部分に多様な組み合わせの可能性を開き,常に流動的で,新たな接合を求めていこうとする考えを表している。

「頭ない脳ミソ」は発想としてはむしろこの逆で、「身体なき器官」の発動としての「思考」、イメージとしては、宮崎駿『もののけ姫』で頭部を失った「シシ神」が「ディダラボッチ」へ、さらに「黒ずんだ半透明の泥状の液体」になり拡散していく姿を思い浮かべればいいでしょう。

NHK の『モーガン・フリーマン 時空を超えて「海は思考するのか?」』という番組で、「海」の「思考」を取り扱っていましたが、「脳」という器官が「頭」という身体的限界を突破したらどうなるのか?曙覧(愛美)の問題提起は、人工知能の発達によって現実味を獲得しつつあるこの問題を一語で表現したものなのです。

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