堂本香織です

112名無しさん
2022-03-28 19:47:44
ID:BHKtwitQ(sage)

同じufotable作品でも、fateシリーズの戦闘と鬼滅の刃の戦闘では大きな違いがあります。それは、戦闘シーンのそれぞれの行動、それぞれの勝ち負けに、納得のできる「根拠」が付随しているかどうか、という点です。もちろん、程度の差ではあるのですが、fateシリーズの戦闘では「流れ」があるだけであり、どっちが勝つかはその戦闘の流れの中である行為がどこに位置するか、ということのみに依存しているように見えます。言ってみれば「音楽的な勝利」です。それに対して、鬼滅の戦闘は「論理的」であり、特に主人公・竈門炭治郎の戦闘は主人公自身が「実況」で解説してくれます。面白いことに、それを見ている我々の感情は、「論理的な勝利」の方により強く動かされます。「知るか、奴は同情するふりをして裏切る味噌野郎だ」――これに納得できる読者はそうはいないでしょう。しかし、fate世界の本質を極めて正確に表現しています。そこは真実も虚構もいかなる価値観もフラットな超平面の世界。そこでは、
 
「どちらが勝てど結果は同じ。両者ともに唯我独尊という 悲劇の戦い。」
 
ということになります。われわれが生きている「現実」はまだそんなところまでは到達していませんが、ものすごい速さでそっちの方へ移動していることは確かでしょう。それは、サブカルチャーのみならず、人生に起こるあらゆることがデータベース化され、組み合わされるだけの世界。要するに、ニーチェの「永劫回帰」の世界です。
 

名前:

メール欄:

内容:


文字色

File: