まず、K1の「全ての起こりうる事象は同様に確からしいとする」の「事象」を集合としての事象と解釈したら矛盾が生じる。
サイコロの例で言うと、1~2が出る確率と3~6が出る確率が等しいとも言えるし、1~4が出る確率と5~6が出る確率が等しいというように、集合の中身を変えても確からしさが変わらないことになってしまう。
だからK1が正しいという前提に立つ以上、K1の「事象」は根元事象でなければならない。
次にK2だけど、「セックスする」と「セックスしない」という2つの事象に分割してるけど、セックスを試行した結果「セックスしない」という事象はさらに分解することができる。
例えば、逃げられたとか、途中で萎えたとか。
だから「セックスしない」は根元事象じゃなく集合としての事象である。
セックスするというのは根元事象であるから、K1とK2の双方を正しいとするなら、全ての根元事象が同じ確からしさで起こるからには、K2の一方が複合事象である以上、K3の推論は誤りになる。
なぜならK3が正しければK1とK2が互いに矛盾してしまい、前提を崩すことになるから。