~手紙より集まりし者達~Worship of nothingness (連続リレー小説)

22O,T
2016-11-20 00:20:00
ID:dA4kL4oo

恐らく、一番最初に目的地へ到着したのはこの私だ。
例の手紙を読んだあと私はすぐ準備を整え、集合場所へ向かった。
一足先に行って地理を把握しておかないと途中でJを見失ってしまう。
準備といっても荷物は1日分の食料と写真のみ。
毛布や着替え、水、歯ブラシ、お気に入りの枕、エトセトラは全て能力で用意できた。

私は俗に言う超能力、のような特別な力を持っている。
昨日、写真を渡した相棒こそがその能力だ。
能力に目覚めてから10年以上経つが詳しいことは未だにわからない。
しかし2つだけわかっている事がある。
一つ目はこのシャレコウベは私自身の魂だということ。
なのでこいつが傷つけばそのダメージは私にフィールドバックしてしまう。
私が死ねばシャレコウベも消えるはずだ。
また、指示を出せばそのとおりに動いてくれる。
きっと幽体離脱の一種なのだろう。
二つ目はこいつが持つ能力だ。
かなり突拍子のない話だが、「写真の世界」を作って、その中に入りむ。
それが能力だ。

私はその能力で写真から物を取り出したり、写真の中に入り込める。
バッグにやれ毛布だやれ着替えだと積めこみ、大変な思いをして大荷物を運ぶ必要はない。
写真にまとめてとっておいて、あとから取り出せばいい。
実にコンパクトだ。

手を突っ込んで取り出すのだから当然全身入ることも可能だ。
その力を使ってここまで来た。
まず写真に入って、あとは風や相棒に運ばせる。
砂漠の熱を感じることもなく、なんなく壁も門も飛び越え無事到着。
建物の陰に潜み、一行を待つことにした。
なんとなく一着目はJのような気がした。
1000G賭けてもいい。

予想通り元討伐隊メンバーで最初に来たのはJだった。
賭けには勝った。
Jのことは毎日見ているが、戦士としての彼を見たのは1年ぶりだった。
次に到着したのは茶髪の少女。
どこかで見たような気がしないでもないが、いつもと同じく全く思い出せなかった。
彼女の名前も、なにをしていたかも覚えてない。
元々記憶力が悪い上に1年も前のことだ。当然だろう。

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