ステファンソン2-18（St2-18）は、「ステファンソン2 DFK 1」または「RSGC2-18」とも呼ばれる、おおかみ座にある赤色超巨星である。地球から約6,000パーセク（20,000ly）の距離にある散開星団「ステファンソン2」の近くにあり、同じような距離にある星の集団の一つであると推測されている。既知の星の中では最も大きく、最も明るい赤色超巨星の一つで、推定半径は太陽の約2150倍（R☉）、体積は太陽の約100億倍に相当します。太陽系の中心に置かれた場合、その光球は土星の軌道を飲み込むことになる。

観測の歴史

開放星団「ステファンソン2」は、1990年にアメリカの天文学者チャールズ・ブルース・ステファンソンが、深宇宙探査で得られたデータから発見した。この星団はRSGC2とも呼ばれ、複数の赤色超巨星を含むスキュータムにある大規模な散開星団の一つです。

この星団の領域で最も明るい星は、最初に行われた星団メンバーの特性の分析で「1」という識別子が与えられた。しかし、その突出した位置、異常に高い明るさ、わずかに非定型な固有運動のために、ステファン2のメンバーとはみなされなかったのである。その後の研究で、同じ星に18という番号が付けられ、コア・クラスターと同じような距離にあると想定されるStephenson 2 SWという外れた星のグループに割り当てられた。Deguchi (2010) の番号付けにしたがって、St2-18 (Stephenson 2-18の略) という名称が使われることが多い。なお、デービス（2007）の呼称は、異なる星に同じ番号を付けたり、同じ星に異なる番号を付けたりすることによる混乱を避けるため、Stephenson 2 DFK 1のようにDFKまたはDの接頭語を付けることが多い。

選ばれた異なる星の大きさの比較。左から「はくちょう座OB2 #12」、「V382 Carinae」、「V915 Scorpii」、「UY Scuti」、「Stephenson 2-18」。また、土星と海王星の軌道も比較のために示している。

物理的特性

図2-18は、高光度の極赤色超巨星の特徴と性質を示したもので、スペクトル型は超巨星としては珍しいM6である。これは、ヘルツシュプルング・ラッセル図法の右上に位置する。

ある計算では、スペクトルエネルギー分布（SED）をフィッティングしてボロメトリー光度を求めると、この星の光度は約44万L☉、有効温度は3,200Kで、半径は2,150R☉（1.50×109km; 10.0au; 930,000,000mi）と非常に大きく、理論的に可能な最大・高光度の赤色超巨星のモデル（それぞれ約1,500R☉、約32万L☉）よりもかなり大きく、高光度であることがわかりました。2010年に行われた別の計算では、ステファンソン2クラスターのメンバーを5.5kpcに仮定していますが、12μmと25μmの光束に基づいており、光度は90,000L☉と低く、比較的控えめな値となっています。2010年に行われた計算では、12μmと25μmの光束を用いて、90,000L☉と低めの光度が得られましたが、2010年に行われた計算では、SEDを用いて5.8kpcと仮定して、630,000L☉の光度が得られました。