AIのべりすと実験スレッド

75名無しさん
2023-04-25 15:08:24
ID:LOD/45ts

いまや、世界ではどのようなことでもおこりうる。というか、どのようなことでも起こりうるということが世界の定義となりつつあった。
にもかかわらず、ユミの母親の末期ガンはどんなにループしても治らなかった。まるで、“ユミの母親が末期ガンで死なずに済む世界は論理的にあり得ない”とでもいうように。
それは、現実的でないばかりではなく、可能的ですらないのであろうか。
 
ジートリャはユミとその母親を連れて深宇宙へと向かった。平行宇宙のあらゆる法則を超越した深宇宙でならば、あるいはユミ親子が幸せに生きる道もあるのではないかと考えたのだ。
 
そしてジートリャの操る円盤は、ついに深宇宙皇帝・アルカディアスの居城である「時間城」に着陸した。タイムマシンとワープ装置を兼備した宇宙船として時間的にも空間的にも神出鬼没の存在であるために誰にも所在がつかめない「時間城」。アルカディアスは物質的な身体をもち「機械伯爵」と呼ばれていた頃には、ここに様々な宇宙、さまざまな惑星の人間の「剥製」を飾って楽しんでいたが、完全な精神体となってからは完全な悟りの境地に達していた。
 
ユミとその母親、「みつえ」は時間城の広大な庭園にえんえんと植えられている背の高い植物を見て感嘆の声をあげた。
 
「なんだこりゃ、どこまでいっても大麻、大麻、大麻…ずーっと大麻草が植えられてるじゃないか!
まさに、“葉っぱ天国”!!」
   
大麻草畑には無数の人々が働いていて、その中の何人かはジートリャに笑顔で手をふったが、何人かはうさん臭そうな目で親子を見ていた。

「ここに、自らを『GOD』と称する時間城の主、アルカディアスという王様がいます。もっとも、民衆は影で『DOG』と呼んでますけどネ」
 
ジートリャは笑顔でみつえに話しかけた。
「彼なら、あなたの病気を治せるかもしれません」
 
それを聞いて、みつえは「そうですか…」と小さくつぶやいた。
自分の病気はただのガンではないのか。何故、こんな大げさな事態になっているのであろうか。
当事者であるみつえはすでに何度もループで死んでいるのだが、それを認識できているのはジートリャだけなので、不審の念を抱いているのである。
 
「ねえねえ、お母さん、あれ何の葉っぱなの?」
 
無邪気に質問するユミの頭を撫でながら、みつえはこれから自分たちに待ち受ける運命がどんなものなのか、その不安に震えていた。
 

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