https://note.com/shao1mai4/n/n7e1417fc7b03
フロイト以前では快感原則という手法で欲望が解釈されていました。
これは人間は快楽(=心地いい気持ち)を求め苦痛を避けることが欲望だという考えです。
しかし、精神分析学の実践の中で人間はあえて快楽に反する行動もとっていることに気づきます。
例えば忘れた方が楽になるトラウマをいつまでも忘れることができないなどですね。
この解釈にラカンが生み出したのが「享楽」という概念です。
享楽の例としては射精、絶頂そして死です。
(トラウマもそうです。)
共通点が分かりますでしょうか?
そうですね、ラカンは「享楽」とは現実界(=存在そのもの)と完全に合体するような強烈な体験のことだと定義しています。
現実界と一体になることは単に気持ちいい体験というよりは自分の存在そのものを揺さぶるような体験であり、むしろ苦痛な体験でもあります。
まとめます。
人間は快感とは別に享楽を求める。
享楽とは現実界と一体になる体験のことである。