享楽を求めることを欲動と言います。
生の欲動と死の欲動、エロスとタナトス、リビドーとデストルドーなどと聞いたことはないでしょうか?
人は生きたいという気持ちと死にたいという気持ちの両方を持って生きているというものです。
欲動はエディプス・コンプレックスの母子一体の万能感(=現実界)を再び求めていることに由来するとフロイトは解釈しています。
このように考えると、欲動のうち母子一体の万能感に由来する「性」や「生」に向かったものが生の欲動、「死」に向かったものが死の欲動であると解釈できます。
生きたいと同時に死にたいと思う一見複雑そうな感情も源泉は同じだと考えられるのです。