葉っぱ天国で規制された男の独り言4

169葉っぱ天国で規制された男
2022-01-18 10:29:45
ID:KW5VVb4Q

凋落

1960年代後半になると、論理実証主義は疲弊していく。1976年、A.J.エアは、論理実証主義の「最も重要な」欠点は、「そのほとんどすべてが虚偽であったこと」だと言い、「精神的には真実であった」と主張している。論理実証主義は科学主義の柱として想起されがちだが、カール・ヘンペルは、トーマス・クーンやカール・ポパーがポスト実証主義の時代をもたらした科学哲学の下位学問分野を確立した重要な人物であった。ジョン・パスモアは、論理実証主義を「死んだ、あるいは、哲学的な運動が死んだのと同じくらい死んだ」と判断している。

論理実証主義の崩壊は、科学理論が人間の経験を超えた世界の知識を提供できるか(科学的実在論)、それとも人間の経験を予測する人間の道具に過ぎないか(道具論)という、科学理論の形而上学的なメリットをめぐる議論を再燃させることになった。一方、哲学者の間では、論理実証主義の欠点や失敗を究明することなく蒸し返すことが流行した。そのため、論理実証主義は一般に誤って伝えられており、時には深刻な事態を招いている。多くの哲学者は、論理実証主義に対抗して自らの見解を主張するために、論理実証主義を単純化し、ステレオタイプに陥れた。いずれにせよ、この運動は英語圏で分析哲学を定着させ、イギリスを経験主義に回帰させることに貢献した。論理実証主義者は、哲学以外の分野、特に心理学やその他の社会科学の分野でも多大な影響力を持ち、20世紀の知的生活は、論理実証主義者なしには認識し得ないものとなっていただろう。

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