計算複雑性とは、コンピュータを使って問題を解くために必要な時間や資源（処理能力やメモリなど）の量のことです。一般に、問題は計算複雑性によって分類され、比較的簡単に解けるもの（少ない時間と資源で済むもの）と、難しいもの（多くの時間と資源を必要とするもの）があります。

問題の計算複雑性を測る一つの方法は、その問題を解くのに必要な手順や操作の数で表すことです。適度な処理能力を持つコンピュータを使って、適度な時間（通常は数秒または数分単位）で解くことができる問題は、「多項式時間」問題として分類されます。つまり、入力データのサイズが大きくなっても、問題を解くのに必要なステップや操作の数がわずかに増えるだけということです。

一方、指数関数的に長い時間や処理能力を必要とする問題は、「非多項式時間」または「NP困難」問題として分類されます。これらの問題は、最も強力なコンピュータを用いても解くことが非常に困難であり、効率的に解くためには特別な技術やアプローチが必要になる場合があります。

一般に、問題の計算複雑性を理解することは、その問題を解く際に使用する最も適切なアルゴリズムやアプローチを特定するのに役立ち、また、その問題を解こうとする際に遭遇する可能性のある制限や制約を理解するのに役立ちます。