マイナーセカンドは、長音階の3度と4度の間（ハ長調のミ（E）とファ（F））と、7度と8度の間（ハ長調のティ（B）とド（C））に存在します。また、ダイアトニック・スケールのステップ間にあることから、ダイアトニック・セミトーンとも呼ばれる。マイナーセカンドはm2（または-2）と略されます。反転したものがメジャーセブンス（M7またはMa7）です。

この音について平均律のマイナーセカンドを聴いてみましょう（help-info）。ここでは、真ん中のCの後に、Cより100セントシャープな音であるD♭が続き、さらにその2つの音が一緒になっています。

メロディ上、この音程は非常に頻繁に使用され、特にカデンツでは重要な意味を持ちます。完全なカデンツと欺瞞的なカデンツでは、先行音のトニックへの解決として現れます。プラガル・カデンツでは、サブドミナントからメディアンへの落差として現れる。また、不完全なカデンツの多くの形式では、トニックがリーディング・トーンに落ちるところに現れます。

和声的には、この音程は通常、何らかの不協和音や、機能和声の一部ではない非和音として現れます。また、メジャーセブンスコードの転回や、多くの付加音コードにも現れます。

変わった場面では、マイナーセカンドが音楽に大きな個性を与えることがあります。例えば、ショパンの『エチュード』作品25第5番は、マイナーセコンドを使ったラインを伴ったメロディーで始まります。これは、ユーモラスで気まぐれな効果があり、叙情的な中間部とは対照的です。この風変わりな不協和音により、この曲は「間違った音」のエチュードというニックネームで呼ばれています。このような短2番の使い方は、ムソルグスキーの「雛のバレエ」など、ロマン派の作品にも多く見られる。最近では、映画「ジョーズ」の音楽にもマイナーセカンドが使われています。