ファイブアイズ（FVEY）とは、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリス、アメリカで構成される情報同盟です。これらの国々は、多国間の信号情報の共同協力に関する条約であるUKUSA協定に加盟しています。
FVEYの起源は、第二次世界大戦中、アメリカの参戦前に始まった英米の暗号解読者による非公式な秘密会議にまで遡ることができ、その後、連合国が戦後の世界の目標を定めるために合意した「大西洋憲章」を経て、現在に至っています。カナダ人学者のSrdjan Vucetic氏は、1946年にウィンストン・チャーチルがミズーリ州のウェストミンスター・カレッジで行った「鉄のカーテン」演説から同盟が生まれたと主張している。
「戦争を確実に防止することも、世界組織を継続的に発展させることも、私が英語圏の人々の友愛の絆と呼んでいるものなしには得られないだろう。これは、イギリス連邦・帝国とアメリカの間の特別な関係を意味しています...我々の軍事顧問の間の親密な関係を継続し、潜在的な危険性を共同で研究することにつながります...」
冷戦が深まるにつれ、情報共有の仕組みは1960年代のECHELON監視システムの下で正式なものとなりました。これは当初、FVEYが旧ソ連・東欧圏の通信を監視するために開発したものだが、現在では世界中の通信を監視するために使われている。
1990年代後半、ECHELONの存在が公表され、欧州議会や、米国議会でも大きな議論を引き起こした。FVEYは、「テロとの戦い」の過程で監視能力をさらに拡大し、WWWの監視に重点を置きました。NSAの元職員であるエドワード・スノーデンは、ファイブアイズを「自国の法律に従わない超国家的な情報組織」と表現しました。2013年にスノーデン氏がリークした文書によると、FVEYは市民の監視に関する国内の制限的な規制を回避するために、互いに市民を監視し、収集した情報を共有していることが明らかになりました。
このように、ファイブアイズの活動は、歴史上最も包括的なスパイ同盟の一つとして知られていますが、その活動方法については依然として論争が続いています。
処理された情報は複数のソースから収集されるため、共有される情報はシグナル・インテリジェンス（SIGINT）に限らず、防衛情報に加えてヒューマン・インテリジェンス（HUMINT）や地理空間情報（GEOINT）も含まれることが多い。

ファイブアイズ
公用語：英語（事実上）
種類：情報同盟
貢献者：オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリス、アメリカ
設立：大西洋憲章（1941年8月14日）BRUSA協定（1943年5月17日）

アメリカ国家安全保障局本部（米国、メリーランド州、フォートミード）
オーストラリア保安情報機構中央事務局（オーストラリア、キャンベラ）
政府通信本部（英国、グロスターシャー、チェルトナム）
カナダ通信保安局（カナダ、オンタリオ州、オタワ）