>>5
了解。
【下垣 晶輝】
容姿イケメン度★★★★★
性格イケメン度★★★★☆
論理イケメン度★★★☆☆
喧嘩イケメン度★★★★☆
まあ、こんなもんかな。
>>9
混乱されるのも無理ないわね。
実は、よしおは一卵性双生児…つまり双子なんです。
その当時の私はキンモクにやり捨てられ、経済的にも追い詰められていました。とてもじゃないけど、子供を二人育てるなんて無理だった…。
そこで、家系的にずっと女の子ばかり生まれるので家の存続のために昔から養子を入れてきた堂本家に一人やってしまったんです。お金と引き換えにね…。
それが今の堂本家当主、堂本よしおです。
一方、私がソープランドなどで働いてなんとか育てた子供は、本当は「忠(ただし)」というのだけれど、貧乏な中でも大学、そして大学院へと進学し、物理学と哲学を修めました。今は大学の先生をやっています。
リアルでは社交的で人当たりの良い人物。しかしネットでは「哲本」と名乗り、荒らし行為を繰り返していた。
そんな二人の子供が、ある時、お互いの存在を知り(キンモクが堂本家に金の無心にいったようです)、交流するようになった。
そして、ネットでもリアルでも頻繁に入れ替わるようになったんです。
お互いが「今とは違う自分で在り得た可能的存在」。そんな彼らが交流と入れ替わりを繰り返す中で、次第に両者の自我の境界は緩み、相互浸透していくこととなりました。
霧雨のいう、「アイデンティティ・フォーマット現象」が始まったわけね。そんな中で「亀頭よしお」という名で「よしお軍団」というアウトロー集団を立ち上げた「忠(ただし)」は、フィリピンと日本を往復しつつ、ネットやリアルを縦横に駆け巡る犯罪行為に手を染め始めます。
そしてついに、堂本家にいったよしおにとっては育ての父である堂本佐兵衛(堂本家婿養子にして当時の当主であり、ノモンハン事件で有名な辻政信の家で書生のようなことをやっていたという謎の人物です)を二人で毒殺し、二人はついに大財閥・堂本家の当主の座を手に入れたのでございます。
「闇公方」というのが、堂本家当主・堂本よしおがディープウェブ(検索エンジンではたどり着けないインターネットの領域)で用いているハンドルネームだというのはあなたもご存知ね。
でもこのハンネも、「二人のよしお」が互いに入れ替わりながら使っているんです…。
ややっ、これは一体!?
上様とよしおとよしおの母と小島よしおが同一人物!?
これが霧雨殿の申される「アイデンティティー・フォーマット現象」というやつか。
「よしお」…主人格。その時々で最も多くの時間、体を支配している人格。体を支配していない時の記憶がない。交代人格達はお互いのことをある程度知っているが、主人格である「よしお」は、自分以外の人格の存在を認めていない。
「闇公方(忠)」…統括人格。人格達を統括する立場の人格。しっかりしていて、冷静に状況を判断することが可能。「よしお世界」の中で唯一、象徴界にアクセスできる。
「よしおの母(よしこ)」…見守り人格。ユング的なグレートマザーが具現化したような存在。まるで教師のように、質問に答えたり、他の人格が適切に生きていけるように見守っている。しかし、他の人格の行動を強制的に止めたり変えたりは出来ない。また記録人格でもあり、生活に関するおおむね完全な記憶をもっている。質問すれば、過去の出来事や他の人格の行動についての情報を与えてくれる場合もある。ただ、それは客観的な事実というよりも、現実界(殺伐の世界=エス)から汲み上げた「黒い素材」によって紡ぎあげられた「よしお世界の歴史(=ヒストリエ、すなわち物語)」なのである。
「小島よしお」…憑依人格。「客観的」とされる我々の世界(実は想像界)に存在する芸能人・小島よしおのキャラクターが断片的に「よしお世界」に取り入れられ、再構成されたもの。「そんなの関係ねぇ!!」や「はい!オッパッピー!!」など、文脈に関係なく言葉を発する。感情反応や出来る事が限定的で、一つの情動による感情表現をしたり、決まった行動をする機能を持っている。
「下垣 晶輝」…犠牲人格。外界の攻撃や刺激を他の人格たちの代わりに受けて犠牲になる。オリジナルの存在ではなく、キャスフィ避難所に先行的に存在していた下垣に成り済ます内、自分でも本人か偽者かの区別がつかなくなったものである。
霧雨が提唱する「アイデンティティ・フォーマット現象」が単なる心理現象ではなく、存在論的な事態だとすれば、我々が生きている「客観的現実=想像界」が「よしお世界」ではないと誰が断言できよう。