>130
詳しいことは分からないけど
葉っぱ天国に消えたみたいな話は聞いたことあるよ
あと2ちゃんの「煽り合って精神を鍛えるスレ」ってとこで
近藤というHNで活動してた
今もやってるのかは知らんが
「私を、殺せ」
奴は、闇色の眼で俺を見据えながらそう言った。
どこか、哀しげな眼だった。
「···貴様、何者かによって無理矢理」
「余計な詮索は己の命を縮めるだけだ」
奴が俺の声を遮るように、金色の杖を地に叩きつけながら言う。
「お前は、ただ私と戦えばいい。それだけだ」
そう言うなり、奴は俺へ向けて闇色の光を放った。
少し反応が遅れ、肩の辺りに食らってしまった。
「ぐあっ!!」
衝撃の勢いで身体が後ろへ持っていかれる。
何とか踏みとどまり、転倒は防いだ。
「さあ、ゲームスタートだ」
奴が冷たい笑みを浮かべた。
ひゅん、と軽い音をたててアポピスが杖を振るう。
大地が割れ、割れ目から禍々しいオーラが噴出した。オリヴィエは後ろに飛んでそれを避けると、周囲に炎を纏わせる。
オーラが形を変えて、巨大な蛇になりオリヴィエを襲った。
「くっ…」
炎が蛇にぶつかるが、蛇はまたオーラになると炎を避けた。
オリヴィエは地面の形をドーム状に変えて蛇を閉じ込める。一時的なものだ。
「チッ…アポピス。俺はお前を殺さない」
「……何故だ?」
「逆に聞くぞ。お前は何故死にたい?」
アポピスは、杖を剣の形に変え、それをオリヴィエへ向けた。
「…3000もの昔、私は太陽神ラーと戦った。そして、私は負けたのだ。
私は夜の力をラーに明け渡した後、ラーの剣で自害した…私はそこで終わる運命だったのだ。
…そして現世、この世にラーがいない時点で私に生きる意味は無い。この世界を滅ぼす気も無い」
アポピスは長い髪をたなびかせてオリヴィエは走る。オリヴィエは咄嗟にそれを避けたが、金色の剣はすぐ目と鼻の先まで迫っている。
「操られている私に自害することは許されていない。オリヴィエ、太陽の化身よ。私を殺すのだ。でなければ、この魔界も人間界も滅びることとるであろう」
闇色の目が、オリヴィエの琥珀色の目をすっと見た。
「なら教えてくれ。お前達の首謀者は誰だ」
「……それを教えることは、許可されていない」
ひゅん、と、アポピスが剣を振るった。
アポピス
「なぞなぞ~」
オリヴィエ
「!?」
アポピス
「パンはパンでも食べられないものはなんだっ」
オリヴィエ
「え~、フライパン?」
アポピス
「ちがう」
オリヴィエ
「パンツ?」
アポピス
「正解は昨日私が一口かじったパンでした~」
オリヴィエ
「・・・」
メデューサ
「ねえねえ」
ひかり
「なに?」
メデューサ
「あれってクレープって言うんだろ?」
ひかり
「うん。食べたい?」
メデューサ
「べ、別にそういう訳じゃ」
ひかり
「すみません、この「スネーククレープ」ってやつ2つください」
店員
「毎度あり」
メデューサ
「ちょ、ちょっと」
ひかり
「わあ、可愛い蛇だね」
メデューサ
「ね。ひかり、ありがと」
ひかり
「どういたしまして。美味しいね」
メデューサ
「うん。おいしい」
前髪が少し、切れた。
「…切れ味は抜群なようだな」
「当たり前だ。これはラーの剣…私を殺した、唯一の剣だ」
オリヴィエは両手を伸ばすと、そこから焔のレイピアを創りあげる。炎は細く鋭い形に変化し、赤色のレイピアになった。
オリヴィエは構える。
先に動いたのはアポピスのほうだった。金の剣を両手に構え、剣先を交える。
甲高い金属音が鳴り響いた。
オリヴィエはぐっと踏み込むと、剣を上へ振り上げる。
アポピスの左腕が、切り落とされた。
腕は蛇になって地面へと落ちる。
赤い舌をちろちろと覗かせた銀の鱗の蛇は、アポピスを見上げた。
剣を片手で握り込み、再び構えを取るアポピス。
「たとえ片腕になったとしても、私は…!」
「アポピス…、お前は、」
ぐっと、オリヴィエは言葉に詰まった。
「……本当は、本当は戦いたくなどない………ラーの育てたこの世界を、私が居ない世界を、見ているだけで良かったのに…」
ぽた、と乾いた地面に水が落ちた。
「……アポピス……」
アポピスは、その闇色の双眼から涙を流していた。
アポピスはレイピアを下ろす。
オリヴィエは、無防備なアポピスにレイピアを、
「言っただろう、俺はお前を殺さない」
オリヴィエはレイピアを首筋に突き付けた。
「いいか、これから喋ることに返事をする許可は与えない。
お前は俺の攻撃で死んだ」
「、」
アポピスが、不可解だと言いたげな顔をする。
「この首のレイピア、分かるか?俺がもう少し動かせばお前の首を切れる。これでお前は死ぬ。だから、俺はあえてお前を殺さない」
「!」
驚愕するアポピスをよそに、オリヴィエはそっとレイピアを下ろした。
アポピスが剣を取り落とす。
「…折角だから、もう少し、ラーの育てた世界を見ていかないか」
落とした剣は金の蛇になって、銀の蛇に近寄る。
銀と金の蛇は、仲良さげに寄り添っていた。
補足
「戦うこと」を強制されたアポピスが剣を落としたことによって、アポピスへの支配は解かれています。
最後の蛇はそれぞれ元の形に戻りました。
剣も杖もラーのものです。ちなみに弓にも変身します。
>144
敢えて殺さないというのも良いね
俺だったらオリヴィエに「誇り高き英雄には誇り高き死を!!」とか言わせて殺しちゃいそうだが
>>147
そっちの方が楽ですからね。私も殺そうか迷った(´・ω・`)
アポピスは好きにして、いいよ…?
「で、言い訳はそれだけか」
「歩、す」
あの後歩のアパートへと帰ったオリヴィエとアポピスは、並んで正座させられていた。
「…もういい。俺は寝る」
歩が寝室へと戻った。
「…本当に良いのか?私は仮にも敵だった存在だ。それに、あの少年も」
「流れる時の中では、過去の事などいちいち気にしていられない。そんな事よりも、焼きそばパンを食べよう。メロンパンもあるぞ」
メロンパンを渡されたアポピスは、しばし迷ったら後、それを口に入れる。
「…うまい、な」
「そうだろう」
アポピスは嬉しそうにメロンパンを食べていた。
(アポピスの見た目は歩くんたちより年上です!20代前半レベルです!)
俺は心底イライラしていた。
「変なのがまた1人増えたよ···」
ベッドに寝転がり、溜め息をつく。
多分オリヴィエが魔界か何処かから引っ張ってきたんだろう。
オリヴィエによく似た雰囲気を醸し出していた。
しかも歳上っぽいし。
「もういい!!寝る!!僕は寝る!!」
考えるのも面倒臭くなり、俺は大きな溜め息をつきながら部屋の照明を落とした。
因みにモデルのシンドバッドさん
これの宝飾品外せばだいたいアポピスさん
File:無題
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E5%87%B6
Wikipediaさん
「うおおっ?!」
窓ガラスが盛大に割れる音がした。
結局あの後寝落ちしたアポピスとオリヴィエも飛び起き、周囲を見渡した。
「あっ!あの、えっと。おじゃまするアル」
「…うわあ」
そいつは眼鏡をかけた女で、デカイ羽を生やしていた。
「ほえー、ここが人間の住居アルか!面白いアル」
「ちょっ、おいコラ!羽をたため!コップが」
ばりーん、と落ちた。
「ああ!すみません!と、どうしよ」
「……面、出ようぜ」
「へっ、はいぃ…」
オリヴィエは数秒後呆然とした後、慌てて歩を追いかける。アポピスも後に続いた。
「まず、自己紹介から始めようか」
先程突然窓ガラスをぶち破って登場してきた女に、俺は若干苛つきながら問いかけた。
「きゅ···窮奇···」
女が俯きながら答える。
「オリヴィエ。お前こいつの事は知ってるのか」
「名は知っている。確か翼の生えた虎のような姿だった筈だ」
「そうそう!!良く知ってるアルね!!」
女が先程と一転して嬉しそうにはしゃぐ。あぁ、こいつも魔物の類いなのか。
「で、窮奇さん。今日は何の用で人間界に来たんですか?」
苛ついた気持ちを抑えながら、出来るだけ丁寧に話しかける。
こんなにド派手に登場しやがったんだ。
まさか、オリヴィエの命を狙いに来た訳ではあるまい。
きっと何か他の用件があるんだろう。
「私、君達殺しに来たネ。君達殺して、世界滅ぼすアルヨ。」
とんだ馬鹿野郎が来てしまった。
アポピス
「なぞなぞ~」
オリヴィエ
「!?」
アポピス
「パンはパンでも食べられないものはなんだっ」
オリヴィエ
「え~、フライパン?」
アポピス
「ちゃう」
オリヴィエ
「パンツ?」
アポピス
「正解は昨日私が一口かじったパンでした」
オリヴィエ
「・・・」