>>616
わかりました
よろしくお願いします
>>614
ボクが参考にしたのは、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程の「邱慧鳴」という人の論文。
この人、いってみれば、日本の「なろう小説」のファンだった人が中国の大学院に行って「なろう小説」についての博士論文や紀要論文を書いてるようなもんで、好きなことをやって学位を得てる超勝ち組でムカつくんだけど、それとは別に中国の最新の文学状況がよくわかるので参考になります。
【参考論文】
①中国のインターネット上における コミュニケーション型創作と物語の類型化―穿越小説を例として
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/55167/1/Jimcts18_10_Qiu.pdf
②穿越小説という物語の構造
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/52635/1/JIMCTS16_03.pdf
③中国のネット小説の物語論的構造及びそれを生み出したネットコミュニティのあり方 : 穿越小説を例に
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/58601/1/Huiming_Qiu.pdf
以下、この三論文から抜粋した記事で「コミュニケーションによる小説創作」の内実を探っていきます。
「インターネットの普及とともに、ネットは物語を作る重要な場になりつつある。90年代後半、中国では文学サイトに不定期的に文章を書き込み、読者のコメントを参照しながら創作する動きが始まった。「BBSやブログなどのコミュニティに掲載され、ネットで流通し、創作過程に常に読者のコメントをもらい、いつでも修正できる」ネット小説が現れたのである。日本の携帯小説にも似て、小説は新しいメディアを媒体に、新しい方法で読者に届けられる。」
→確かに、日本の「ケータイ小説」には、今の「なろう小説」よりも密接なコミュニケーションがあり、読者との掲示板(みたいなもの)での会話が即、小説の内容に反映されるというようなこともありました。しかし、ケータイ小説はスマホの普及とともに(あるいはその少し前からオタク系の小説に侵食される形で)廃れました。
「ネットでは紙媒体と違って、読み手と書き手がほぼ同時にコミュニケーションを取ることができる。ネットのこの性質は物語創作に、独立創作からコミュニケーション創作へと変化する条件を提供した。ネット小説は「チャットの中で生み出された文学」と言われている。作者はある段落を入力してまもなく、それに対してのコメントを読むことができる。サイトの中で、読者は気に入った文章の作者を誘って(あるいは作者は読者を誘って)コミュニティを作り、チャットしながら次の展開を決めていく。読者があまり参加しない文章づくりは、途中で作者に放棄されることが多い。文章の質と関係なく、コミュニケーションがうまく取れない文章は淘汰される。コミュニケーション創作はネット小説の創作動機と深く繋がっている。100人余りの作者を対象とするアンケートでは、ネット小説の創作動機は「気の合う友達を得たい」(32.04%)、「自分の文才を見せたい」(21.36%)である。つまり、ネット小説は芸術のためでもなく、商売のためでもなく、自分と同じ考えを持つ仲間を探す、あるいは自分を認めてもらうという「自己認定」のために作られる物語である。コミュニケーションの中で生まれた「自己認定」のための物語は、同じ場所で(ほぼ同時に)語り合い、確認しあう点から見れば、むしろ口承文芸と一致している。」
→つまり、中国のネット小説は、チャットや掲示板のようなところで読者と相談しながら創作される小説だということです。それはさながら、昔の「口承文芸」のように、人々の会話の中で創作発展してきたのです。今では本で読める『平家物語』ですが、元々は口承文学でした。
「平家物語は、中世から近世にかけて、琵琶法師と呼ばれる盲僧たちによって、全国津々浦々に語り歩かれた。この国の口承文芸の中でも、とりわけて大きな流れをなしてきたものであり、能をはじめほかの文芸に及ぼした影響も計り知れないものがあった。また、口承の文芸というにとどまらず、読み物の形でも広く受容された。いわば、この国の民族的叙事詩ともいうべきものなのである。」(https://japanese.hix05.com/Narrative/heike/heike01.html)
考えてみれば、一人の(もしくは数人の)作者が小説を書き、読者は一方的にそれを享受するだけ、という形は、近世や近代に特有の限定的な創作モデルだったのかもしれません。歴史的には、読者が創作に参加する期間の方が長いのではないでしょうか。
「ネット小説の作者たちは作者ではなく「写手」(書き手)と自称し、書いた文章を小説ではなく「文」と、読み手を読者ではなく「大家」(みなさん)、「親」(私の友達)と呼んでいる。彼らは明らかにネット小説を「小説」とは違うものだと意識している。これはネット小説の作者だけの考えではない。『羊城晩報』という地方紙の読者アンケート調査によると、51.47%の人はネット文学を「媒体から内容までの徹底的な(文学)革命だ」と思っているという。初めてネット小説を系統的に研究した蘇暁芳も、ネット文学を、口承文芸、紙媒体の文学の次に来る「第三文学」だと主張する。これまでの文学と比べると、ネットを媒体として広まるネット小説のコミュニケーション性と類型性は顕著である。ネットとネットコミュニティが創作に介入することによって、小説のあり方は大きく変わった。」
→読者のことを「大家」とか「親」と呼ぶのは(日本語のニュアンスとはズレがあるんでしょうが)面白いですね。それにしても、中国人は徹底的な「革命」が大好きですね。日本人なら旧勢力にも配慮して、「維新」あたりで済ましてしまおうとするでしょう。
「蘇暁芳は、『網絡小説論』でネット小説をロマンス小説類、ファンタジー類、脱構築類、文体実験類に分けている。ロマンス小説類はさまざまな形を持つ欲望に、ファンタジー類は多元文化的な武侠世界に、脱構築類はポストモダン的なパロディや組み合わせに、文体実験類は新しい文体によって特徴づけられている。」
→サビぬき氏の「大論界」シリーズは、全体として「ファンタジー類」ですが、長編小説は「脱構築類」に、短編小説は「文体実験類」に分類されるでしょう。
「ネット空間で行われる欲望の生産と消費の裏側には、現実空間の「孤独者の対話と快楽」が存在している。「多くの人々がネットで創作を始めた理由は、孤独やストレスの解消、あるいはだれかとコミュニケーションを取りたいという欲求のためである」。現実空間において孤独な個人は、ネット空間で不特定の人々とのバーチャルなコミュニケーションを求め、そのコミュニケーションを通して一時的に欲望は満たされ、孤独感が解消される。しかし、ほとんどの場合、ネット上のコミュニケーションはそのまま現実の人間関係を築き上げることができず、現実において彼らは相変わらず孤独で欲望が満たされない。そうした空虚に終わるバーチャルのコミュニケーションは「孤独者の対話と快楽」である。」
→「ネット小説が創作される理由」についてのこの分析は、別のスレッドで白鳥氏が述べている実感とも符合します。
「俺も10年前に殺伐連中が部落に居座ってダラダラ喋る雑談スレを何度も荒らしたことはあったが、どれだけ糾弾してもあいつらの重い腰が上がることはなかった。/だがこれだけの歳月を経ると流石に共感してしまうものがある。/青春時代を通過して社会人になり、ある時期に掲示板を離れ、クソみたいな社会に揉まれながら人生を歩んでいると、当時を振り返りたくなる時期がくる。/そしてまた足を運ぶわけだが、しかしもう当時栄えた居場所は廃れ、世代は替わり、知らない奴らが昔の自分と同じことをしている。/感慨や感傷に浸りながらしばらく眺めていると、顔見知りが何人かちらほら。当時、世代の近かった同じ時代を生きた連中だ。赤ん坊が成人になるほどの刻を跨いで尚、同じ顔ぶれが目の前にいる。そうなると他人に対する興味が膨れ上がってきて喧嘩どころじゃない。/今だから分かるが、あいつらは昔遊んだ公園のベンチに腰を下ろして当時を語らえる相手と酒を酌み交わしている。それがたとえ当時の憎い相手でも。/時の流れには勝てないということだな。」(https://jeison.biz/casphy/bbs/read.php?cate=kenka2&mode=thread&no=18469&res=32)
喧嘩界において、ネットの目に見えるところで派手な喧嘩をするという需要が減ってしまっているのは、誰の目にも明らかです。しかし、ネットの裏側、目に見えない部分では、「喧嘩界について、腰を落ち着けて酒でも飲みながら語りたい」、そのような需要が存在するのではないでしょうか。オビディ氏が企画している「喧嘩師小説」は、そのような需要に合致するコミュニケーションを生み出せるのではないでしょうか。しかも、「喧嘩師小説」と中国の「武俠小説」は、かなり相性がいいように思えます。「武俠小説」がたどった戦略を「喧嘩師小説」に応用できるのではないでしょうか。
「ネット小説の発展とともに、最初はこれを差別していた文芸批評はネット小説を重視し、熱く議論するようになった。議論の焦点は「ネット小説の評価基準」である。ネット小説を純文学のように扱えばいいのか、それとも新しい基準を作ればいいのかが議論の中心であり、今でも続いている。」
さて、「三つの論文を参照する」と言いながら、第一の論文の抜粋だけで終わってしまいました。新しい論点が出てきたらまた書き込みます。
>>616
日本は民族的にトップが強すぎるからね。
良くも悪くも上が下に干渉する。
一方、中国は国に対して文句とか反抗限りは基本的に自由。
それこそ勝手に破綻しようが国は何もしてくれない。
だから中国は歴史的に一族や同業者の自治が普通。
日本は自治を嫌う傾向にある。
そういう文化の違いを踏まえると、コミュニティの中から小説が作られるのは自然かもしれない。
日本はどうしても作者の力が強いというか、上下の関係が強すぎて文句はいうけど、基本「作者が頑張れ」みたいなイメージがある。
しかし、カオスワールドってそんな誹謗中傷受けてるんだ……。
可哀想に。
喧嘩界隈をテーマにした作品とかって一部が見てコメントも皆無だと思ってたよ。
>>623
ふと思ったけど、コレ、喧嘩そのものだね。
小説ではないけど、黒うさぎとかひよこ餅とか、そういうエンターテインメントを意識した喧嘩はまさにこれだと思うわ。
>>624
中国の小説ぜんぜん読んだことない……
武侠小説ってググったら出てくる?
できれば日本語訳でオナシャス。
『カクヨム』で「武侠」を含む小説を検索したら…
(https://kakuyomu.jp/search?q=%E6%AD%A6%E4%BE%A0)
けっこうありました。その中でも、
「剣侠李白」(作者 古月)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880213703
は、自分で「武侠世界を舞台に、剣侠・李白の冒険を描く!」と書いてありますから、武侠小説なのでしょう。
ただ、これが本場中国の武侠小説からみてどうなのかは、よくわかりません。
【参考】
「武侠小説あるいは武侠漫画における用語の解説」(作者 聖天)
https://kakuyomu.jp/works/16817330658137968903
日本の宝「次期GT-R」はガソリンか? HVか?? BEVか?? 希望と理想と現実 https://bestcarweb.jp/feature/column/734320?mode=short
ゴツいけどなんかかっこいいな。
「愛の中で逝かせて」21歳の娘は安楽死を選んだ 受け入れた母の思い 世界で初めて合法化したオランダ、21年たってどうなった(47NEWS)
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d0e9d2faf8efd955ebe2d8bf6fc981130a62009?source=sns&dv=sp&mid=other&date=20231116&ctg=wor&bt=tw_up
安楽死……
ちょっと羨ましい。
生まれ変わりがもしもあった場合とか
生まれ変わったら虫だったり、場所が北朝鮮とか中国だったらって
死んだ後に先があったらと考えちまってよ
羨望はあれど悩んじまうぜ
フィクションだが
人間から脳の一部を移植された猫の話を見て、この方法ならランダムに生まれ変わらずに済むなと思ったわ。
実現してくれ
>>639
円比呂さん、はじめまして。
名前の読み方がわからない……笑
えひろでいいのかな?
たしかにそれはある。
あるいは永遠に闇に閉ざされるのかもって思ったこともある。
ほら、夢も見ず寝てるときみたいなのがずっと続くんだ。
永遠にね。
だけどまあ、わたしは天国とか極楽があると考える方が好きだよ。
人生は地獄より地獄的だと思うから余計ね。
わたしの尊敬する芥川龍之介の言葉。
なんかさ、死病で苦しんでる友人を間近でみてきて、余計に死後に希望を見出すようになっちゃったんよな。
だってさ、生きてても苦痛、死んでも苦痛って嫌じゃん。
せめて報われてほしい。
>>642
円比呂(まどかひろ)と読んでこの名だが、自由に呼んでくれて構わない。
死ぬ前だから複雑に考えちまうだけで、死んだら記憶は確実に無くなるしな。
主は普通の人の考え方が出来て気楽で居られる。良いじゃんb
私は幸福を想像に膨らますのがどうもご都合主義な気がして出来んし、考え方も変えることは無いと思うな。
苦痛を受け入れる習性が完全に体に染み込んじまったよ。
私はずっと逆境の中で居るつもりで居る。
受けてきた苦痛こそが私の原動力になってる。
それでいて家族や友人が幸せに暮らせるように支えて守っていたい。
私の精神や身がどうなってようとな
だからまあ、周りを幸せに導けるなら今後この先もずっと苦痛は受ける気でいるぜ。
タイヤ女児直撃 日常的に車改造か
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6481961
怖すぎる。
>>643
まどかひろか、把握した。
なんか円広志を思い出したよ。
なるほどね。
まあでも心と体は大切にしたほうがいいよ。
家族や友人のために。
投稿先は
タンコブ?WWWWWWWWWWWWWWWW
ひゃっひゃっひゃっWWWWWWWWWWWWWWWW
「男性専用車両」が都電で運行、「痴漢冤罪の心配なくなる」と期待の声 国際男性デー前に(産経新聞)
https://news.yahoo.co.jp/articles/2a6582bf5b503dd2945858225c4a1e2a306dc367?source=sns&dv=sp&mid=other&date=20231118&ctg=lif&bt=tw_up
これ面白い試みだね。
男女平等っていう視点もあるけど、それよりも、ここに書かれているように、痴漢冤罪とか性被害とかで女性恐怖症に陥ってる男にとっては住み心地が良いかもしれない。
>>657
過去ログ - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16817330666430839722
過去ログのやつだけどコレだよ!
喧嘩界物語 - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16817330667097158424
とりあえず第一話書きました!
後で修正するかもしれないけど。
ぜんぜん武侠小説とは違うけど、まあ第一作目ということで……笑笑
いい感じですね。
さっそく霧雨が登場してて「ニヤリ」となりました。
霧雨は物語の世界に内在する論理やルールに従ってストーリーを動かすのにうってつけのキャラなんですよ。
一方、吹雪はその世界を知らない人に外側からその物語世界を見てもらうのにうってつけのキャラ。
よしおは、ストーリーに詰まった時に、とりあえず登場させると勝手に事件を起こしてくれるので助かってます。ただ、物語の本筋と関係ない方向に走っていってしまうのが玉に瑕なのですが。
ありがとう!
>>665
なるほど。
まあ霧雨氏を出したのはそこまでの深い意味はないんだけど、古参でいい感じの序盤のキャラっていうか。
当時を象徴するいい感じの雑魚キャラを知らなくて。←ちょっと失礼
あとは現代と過去をうまく対比させるのに良いなって。
時代考証的にはたぶんもうちょっと後だと思うけど、書いてみたらけっこうハマったなって自分でも感じてる。